40代になってから高卒資格が必要だと考えている方はいないでしょうか。
通信制高校では高卒資格を取得するため30代や40代で入学する人は珍しくありません。過去に中退した、もう一度学び直したい方など多くいらっしゃいます。また、就職する際に高卒資格が必要となる場合もあるのでキャリアのために取得する方もいます。
40代で通信制高校に行く方がいるとしても、数ある通信制高校の中から選ぶのは悩みますよね。
今回は40代で入学するならば、どのような通信制高校がおすすめなのか紹介していきたいと思います。
目次
公立高校は経済的
高卒資格を取るうえで一番お金がかからないのが公立の通信制高校です。
学費は都道府県ごとに若干異なりますが、1単位を取得するのに175円から700円ほどかかります。
通信制高校の卒業には74単位が必要なので、入学金や設備費と合計しても高くて数万円で済むため安く通うのであれば公立にしましょう。
安いから教育レベルが低いと思われがちですが、レポートの添削指導や勉強の相談など応じてくれます。サポートの面ではやはり私立の通信制高校の方が充実しています。
40代になると家族の生活がかかっている方もいると思います。学校に通うお金を可能な限り抑えたい方は公立の通信制高校にしましょう。
教育費とはいえ数万円程度で高卒資格を取得できるのは安いといえるでしょう。趣味や外食を抑えるなどすれば充分に賄える金額です。
公立の通信制高校は教育力が低め
学費が非常に低く抑えられる公立の通信制高校は予算が少ないことから、教育面で私立に劣る部分があります。
はじめに、卒業率が低いということがあります。ストレートで3年卒業出来る人は半分もいません。通信制高校の卒業だけが特別難しいわけではありませんが、生徒の半分は3年卒業できないことを頭に入れておきましょう。
次に教員の数が少ないことも指摘できます。全日制高校ではおよそ生徒20人に対して1人の教員が配置されます。通信制高校では総生徒数600人以下の学校であれば、生徒46.2人に対して教員が1人配置されればよいことになっています。
しかし、40代ともなれば自己管理や自己学習などできるはずなのであまり重く受け止める必要はありません。
私立高校は質が高い
私立の高校は学習サポートが非常に厚いので3年卒業を目指す40代の方には私立の学校がおすすめです。学習サポートが非常に充実しているので卒業できる可能性がグンと高まります。
わからない教科を指導するだけではなく、学習計画も一緒に作ってくれます。通信制高校は早起きや時間割がないので怠けてしまいます。そのため、学習計画を立てて生徒の進捗を確認しながら先生と無理のないプランを作っていくこともできます。
勉強を1人でするのが苦手な40代の方であれば指導や学習計画を通して勉強のやり方も一緒に学べるはずです。今まで苦手だと思っていた数学が教えてもらうことで理解できて楽しく感じると言う方も少なくありません。
40代になって勉強するせっかくの機会です。
学費がかかっても良い環境で勉強するのは無駄にはならないはずです。
質と費用はトレードオフ
私立の通信制高校のデメリットは学費が非常に高いということです。
確かに学費に見合ったサポートを行ってはくれますが、入学金が1万〜6万円、年間の授業料がおよそ20万円となれば経済的負担が非常に大きいです。一方で公立の通信制高校は数万円程度で卒業ができるので、いかに学費が高いかがわかるかと思います。
全日制高校や定時制高校と比較すると安いですが、家族の生活や住宅ローン返済のことを考えると負担が大きいといえます。お金に余裕がある方であれば私立の通信制高校に進学するのをおすすめします。
場合によっては奨学金制度を利用することもできます。40代とはいえ学生なので高校に通う生徒であれば申請ができるので学費で私立を諦めずに奨学金を検討してみてはいかがでしょうか?
その他のメリットとデメリット
通信制高校は、40代になって全日制高校に行きづらい、高校生ばかりの環境に行きたくないといった方にとても合っています。でも、本当に通信制高校に行ってもいいのかと迷いがあると思います。
そこで、他にも通信制高校のメリットとデメリットの両方を紹介していきます。
メリット
自宅学習を中心に学習できるのであまり手間がないのは通信制高校のメリットです。学習だけに時間を注ぐので通学時間や友達とのコミュニケーションをせず勉強に集中できます。
スマホで講義する授業では隙間時間を使って映像授業を受けることができます。また、レポートをパソコンで打ち込んでから提出するインターネットを利用した学習環境が積極的に導入されているので不必要な時間が取られません。
勉強が苦手で高校を中退した方には苦手意識を先生と一緒に克服できる良い環境です。集団で授業を受けると置いて行かれて勉強が嫌になることもありますが、その手の生徒を数多く見ているので教え方も上手です。中学の知識が抜け落ちている、理解の仕方を間違えている場合もしっかり教えてくれます。
また、メールも頻繁に使われているので、みんなの前では聞けない基礎的な質問を聞けるのも嬉しいポイントです。高校レベルの教育は中学基礎知識が抜けていると理解が難しいので理解できないポイントは積極的に質問しましょう。
デメリット
通信制高校の欠点は自己管理能力が全日制高校よりも必要となることです。うまく管理できない人には少し大変かもしれません。
例えば、全日制高校では朝の8時に学校行って、12時に昼ご飯をとるといったルールがあります。悪く言えば自由はありませんが、良く言えば管理をしてもらうことができます。
40代にもなると自己管理能力は高めだと思いますが、働いている人は仕事仲間の付き合いや家族のケアもあるので忙しくて時間の確保をするのが大変だと思います。忙しい中で通信制高校を40代で続けるのは根気がいるでしょう。
その他にデメリットがあるかと言われれば通信制高校のデメリットは他にはありません。自己管理能力さえできる人であれば、自由で柔軟に勉強できる通信制高校はぴったりの環境だと言えます。
40代から通信制高校は遅くない
40代から通信制高校は遅いかもしれないと一歩踏み出せない方もいらっしゃると思いますが、通信制高校は15歳から高齢の方まで幅広く門戸を開いています。
現在では学び直しとしてシニア世代から勉強を始める方もいるので40代からの通信制高校は全然遅くはありません、
普段は忙しいかもしれませんが子育てや働きながら勉強できる力はまだ残っているはずです。せっかくの体力を活かしてみてください。
登校日数に注目
40代で通信制高校を選ぶときのポイントは「登校日数」です。
お金や学習環境も当然無視することはできませんが、働き盛りの40代なのに登校日数があまりに多い学校に行ってしまえば勉強と仕事の両立が難しいと思います。
そのため、仕事に支障がでない程度の登校日数で卒業できる学校を選びましょう。1年間に数日通えば卒業できる通信制高校もあります。
登校日数が少ないと勉強が進まないと心配される方もいますが、登校日数が少ない学校はオンライン学習環境が充実しているので心配はいりません。
40代からの通信制高校 まとめ
「もう40代だし、勉強するのは遅いかも」なんて思わずに体力がある今のうちに通うのがおすすめです。
勉強するのに遅すぎるということはありません。
現在では子供からシニアまで幅広い世代が勉強をしています。40代は確かに忙しい時期ですが、通信制高校は充分に学習環境が揃っており無理なく卒業できる良い環境だと思います。各々の事情に合わせて学校を選ぶとよいでしょう。