小学生から英語を学んで海外で活躍する人もかなり多くなってきましたが、高校からでも留学して英語や日本語以外の言語を話せるようになりたいという方も多いのではないでしょうか。
しかし、留学する人が多くなってきたとはいってもまだまだ大学や社会人になってから留学するパターンが主流です。
そんな中でも通信制高校を利用して留学をする人も増えてきています。通信制高校での留学にはどのようなメリットがあるのでしょうか?
今回は高校で留学するメリット・デメリットとともに、通信制高校での留学に関して解説していきます。
この記事を参考にぜひ高校期間での留学について考えてみましょう。
目次
高校の留学において注意すべきポイント
海外留学をすることで、語学を学ぶことができ、海外文化にも直接触れ、さらに海外のオープンな雰囲気にも慣れて意見がはっきり言えるようになるなどメリットはかなり多いです。実際にこのような利点があることは間違いありません。
とはいっても高校生の海外留学には気を付けなければならない注意すべきポイントがいくつかあるのでしっかりと確認しておきましょう。
元のクラスに戻れない可能性がある
日本の学校では4~3月という学期制度ですが、海外の学校では9~8・12~11月など日本とは違っているケースが多いです。
もしも半年~1年間といった長期で留学を考える場合にはその留学期間の単位が日本側で認定されず、一つ下の学年でもう1年やり直す必要がでてくる可能性があります。
学校によっては単位が認定される可能性もあるので留学を考えている人は高校受験の前に確認しておきたいポイントです。
元の学年に戻れても受験勉強が大変
単位が認定された元の学年に戻れた場合でも半年~1年間など日本の学校を離れていた場合は授業内容やテストについていくのはかなり大変になるでしょう。
英語などの語学力に関しては能力がついても他の教科に関してはクラスメイトよりも遅れを取ってしまうことは確実です。
それでも授業は決められたカリキュラム通りに進んでいく上、タイミングによっては受験勉強も並行して行う必要があるかもしれません。
このあたりも注意して覚えておくべきポイントです。
留学の費用が高い
どの時期に留学をするにしても費用はそれなりにかかってくるものです。
しかし、自分でも留学費を工面したいと思っても高校生の場合だと学校によってはアルバイトが禁止されていたり、アルバイトができたとしても労働時間が短くあまり稼ぐことができなかったりという現実があります。
大人になってからであればワーキングホリデーのようにアルバイトをしながら語学学校に通う事も可能ですが、高校生では難しいでしょう。
さらに留学から帰ってきた後に勉強についていくのが困難な場合、AO入試などの方法でなければ教科数の多い国立大学への進学は難しく、少ない教科で受験可能な私立大学へ進学する可能性も考える必要があります。
そうなると留学費用に加えて私立大学の学費も多くかかってきます。
通信制高校に通い留学をするメリット
次に通信制高校で留学をするメリットについて解説していきます。
高校で留学するデメリットを解消できる
先ほど紹介した高校留学のデメリットですが、通信制高校なら解決できる問題も少なくありません。
通信制高校は単位制なのでクラスや学年といった概念がありません。そのため元のクラスに戻ることができないといった悩みが生まれません。
また、海外にある提携校でのスクリーニングなども受けることができるため、単位取得やレポート作成が滞る心配もありません。
さらに投稿回数の少なくて済むようなコースを選択することで私立の通信制高校でも学費を抑えることができます。授業回数も少ないので空いた時間をアルバイトや受験勉強にも充てることができるでしょう。
試験に合格しなくても留学先を選べる
誰でも参加が可能な一般応募の留学プログラムなども存在していますが、一般応募の場合は試験の結果によって希望の留学先に行けない可能性が出てきてしまいます。
その一方、通信制高校で用意されている留学プログラムを利用すれば選考なし、もしくは一般のプログラムよりも低い選考基準で希望の留学先に行ける確率が増します。
つまり「英語力にあまり自信はないけれども海外留学に飛び込んでみたい!」というチャレンジ精神がある方にもおすすめです。
仲間がいるから安心できる
学校で用意されているプログラムでは大概何人かの同級生と一緒に留学することが多いです。
そのため見知らぬ土地でも一人ぼっちで寂しい思いをすることがありません。
また、留学にはキャンパススタッフが同行してくれることが多く、現地にいる学校のスタッフがしっかりとフォローしてくれます。
そういった心配することなく万全の態勢で語学や文化について学ぶことが可能です。
留学を実現できる通信制高校の学校生活
通信制高校には海外留学の仕組みが整っていますが、外国の高校への留学が許可された場合には留学期間に行った学習を在籍高校の単位として36単位まで認定できます。
このような本格的な留学ばかりではなく、語学研修や異文化体験など1~2週間のホームステイなどによる短期留学に参加できる機会も多くあります。
留学を経験した生徒はその中で様々な苦労を乗り越えて考えが一回り大きくなって帰国することが多いです。
海外に自校や海外の語学学校と提携して日本人現地スタッフがいる学習拠点を持っている通信制高校などもあります。海外に姉妹校を持っている通信制高校も存在します。
日本人現地スタッフの存在は短期留学では充実した生活を送るためのガイド役とともに、安全面での配慮の意味もあります。
長期留学ではさらに海外での不慣れな生活を続けていくための相談役という役目ともなっています。
海外留学ができる通信制高校を厳選紹介
ここからは英語の勉強に特化したコースを設けており、海外留学制度がある通信制高校・サポート校を紹介していきます。
全日生高校と違い自由な時間を持つことが可能な通信制高校ですから、本格的で集中的に英語を学習することができ、在学中の長期留学も可能となっています。
また、通信制高校には不登校経験や対人関係に不安のある生徒も多いことから、現地では日本人に対して理解のあるホームステイ先や、生徒の心理面への配慮、日本人スタッフの在中など、安心のできる環境が整っているというのも魅力の一つです。
今後も加速するグローバル社会に向け、英語を活かした進学や就職につながることは間違いありません。
AIE国際高等学校
AIE国際高校は兵庫県神戸からバスで20分ほどの淡路島に本校を持つ通信制高校です。
本校の近くには学生寮もあり遠方から入学する生徒も多いです。
AIE国際高校では入学後一年目の英語の授業を全生徒対象にして高校基礎を学ぶとともに、中学程度の英語を学びなおし基礎学力を固める時間として費やしています。
英語にあまり自信がないという生徒も、海外留学を本気で目指す生徒にとっても基礎から英語が学べる環境というのは貴重です。
本校での英語授業は週に10週間ほどあり、日本人教員による文法・リーディングとネイティブ講師によるリーディング・ライティングの授業で構成されています。
海外留学等の経験が豊富なスタッフが多く、授業内外で「英語を学びたい」という気持ちをサポートできます。
また本校では英語技能検定「英検」の取得を積極的に呼びかけており、試験対策も学校全体でサポートしています。
合格が自信につながり、卒業までに多くの生徒が2級・準1級の取得に励みます。
留学にチャレンジしたいという生徒に対しては短期留学プログラムを用意してあり、夏休みに約2週間アメリカのワシントン州にてホームステイをしながら現地の提携校セントマーチンズ大学で語学やアメリカ文化などの特別講義を受けることが可能です。
AIE国際高校では他2校のアメリカ大学と提携を結んでおり、進路として米国大学卒業を目指すプログラムもあります。
クラーク記念国際高等学校
クラーク記念国際高等学校では北海道深川市の本校のほか、全国各地に学習拠点のキャンパスを置く通信制高校です。
創立以来、世界で活躍できる力を身につけるための国際教育に注力してきました。
毎年500人以上の生徒がそれぞれの目標や夢を目指して留学を経験していいます。クラーク記念国際高等学校ではこのように自分の英語力に合わせて留学先や留学期間を選択することができます。
留学先は複数用意されており、どの留学先においても生徒一人ひとりの学習状況や生活上の相談が国内スタッフに共有されるので国内外で一貫した学習指導やケアを受けることができます。
またクラーク記念国際高等学校では2019年4月から海外の名門大学入学を目指す「海外大学進学コース」がスタートします。
海外の大学入試では確実に英語を活用する能力が必要になりますし、高校生活のなかで実践してきた研究・活動の成果も問われます。
このコースにおいては一年生の後半からオンラインでのハワイの高校生たちと共同研究を行い、その成果を学年末に行われるハワイ留学で発表ます。
現地での大学訪問や授業見学も行われるため、留学経験だけでなく、海外大学への進学をより明確にしていくことができます。
一ッ葉高等学校
一ッ葉高校では生徒の留学や海外大学への進学に力を入れています。
中でも系列校であるアメリカ・ニューヨークのNew York English Academy (NYEA)を活用した「英語学習プログラム」との組み合わせによる短期・長期の留学をおすすめしています。
NYEAはニューヨーク州の教育庁の許可を受けた正規の語学学校です。
国際レベルの英語を身に着けたいと考えている留学生を世界中から受け入れています。
トビタテ!留学Japanプログラムの高校生の受け入れ実績に加えて、NYEAでの受講が文化学園大学のAPプログラムの一部として認定される、TESOLコースが日本の大学の短期留学として単位認定の対象となるなどはかなり高い評価を受けています。
NYEAは高層ビルが立ち並び、しばしば映画の舞台にもなるニューヨーク・マンハッタン島の南に位置し、世界経済の中心地でもあるウォール街にあります。ニューヨークは世界流行の発信地でもあります。
ファッションや音楽、演劇やダンスなどの最先端はニューヨークに集まりますので留学期間中は英語の学習だけでなく、世界の最先端の街を常に感じることが可能です。
初めて海外留学を経験する生徒にも安心の「日本語フルサポート」サービスも用意してあります。「空港までの出迎え・車での送迎・宿泊先から学校までの道案内・留学生活全般のアドバイス」など現地の日本人があらゆる面でサポートしてくれます。
また、通常の授業以外にもNYEA全体で行われる様々なアクティビティもおすすめできます。必見のニューヨーク名所や施設を見学したり、昼食パーティーなどのイベントを楽しんだりすることができます。
代々木高等学校
代々木高等学校は三重県志摩市に本校を置き、東京や大阪などの全国各地に拠点をもつネットワークの広い通信制高校です。
様々な学習のコースを選ぶことが可能で、基礎学習コースや進学コース、本校がある伊勢の地域色を活かした伊勢島料理人コースなど個性豊かなコースが揃っています。
そんな代々木高等学校では今後のグローバル時代を見据え、英語力の工場だけでなく国際的に活躍する人を育成する「グローバル留学コース」も設けています。
グローバル留学コースは国内で基礎的な英語力を養い、その後にカナダへ語学留学と交換留学の2回にもわたって留学を経験することができます。
1年時の8月までは午前中の授業があり、午後の授業はすべてが英語の授業となり基礎固めに徹底します。
その後には現地での新年度である9月からカナダでの語学留学がスタートします。
語学留学先であるインリングアのバンクーバー校ではスピーキングの授業を盛んに行っています。
実践練習で何度も繰り返すことでスムーズに英語での会話が可能になります。
また語学研修中に代々木高等学校の教師が駐在しているため、カナダでも英語以外の学習を受けることが可能となり、生徒たちを見守っています。
この留学では地元の公立高校に通い、現地の学生と一緒に英語で授業を受けることになります。
実際にカナダ人が話す言い回しや話す速さで授業が進んでいくので、これまで培ってきた英語会話能力が試されるとともに、英語力も格段に伸びていきます。
さらに滞在先となるホームステイではカナダの家族が、本当の家族の一員として迎えてくれるのでカナダの優しい文化や、生活を直に感じることができます。
3年間で実践的に使える英語力が身につくのはもちろんのこと、留学先では様々な経験をすることで生徒たちの精神的な成長にもつながっていくことは間違いないでしょう。
おわりに
留学に関しては高校生のうちはまだ早いかなと思っている人がいるかもしれませんが、語学以上に日本で固まっていた価値観を見直すという体験は進路選択の前に必ず役に立ちます。
しかし、全日制や定時制の高校ではなく、通信制高校を選択することによるデメリットもあるので自分に合った条件が見つかるようによく検討してみることが大切です。
ぜひ自分にぴったりの通信制高校を見つけて留学を目指してください。