通信制高校やサポート校では通学定期券を使える?通学回数券との違い

通信制高校に通っている方の中には、サポート校にも通っているという方もたくさんいらっしゃるかと思います。
サポート校は、通信制高校を3年間で卒業できるように学習支援をしてくれる教育施設です。
高校よりもサポート校によく行っているという生徒さんも中にはいらっしゃるかもしれません。

そんな通学に必要なのが、公共交通機関である「電車」ですよね。もちろん徒歩や自転車で通っているという方も多くいらっしゃるでしょうが、通信制高校やサポート校があるのはたいてい人の集まる市街中心部。そこに通うとなると通学に電車を使う方がかなり多いと思います。

そこでもちろん気になってしまうのが、期間内ならいくらでも乗り降りが可能な通学定期券のことですよね。
きっぷを毎回購入して通学するのは、乗るたびに購入せねばならず面倒な上、お金が余分にかかってしまいます。

この記事では、通信制高校やサポート校に通学するために通学定期券を利用可能なのかどうか、またどのようにすればよりお得に通学できるのかについて紹介していきます。

通信制高校では通学定期券を利用できる!

そもそも、通信制高校に通う際には通学定期券を利用できるのでしょうか。
その答えは、YESです。
都道府県から認可を受けた通信制高校の生徒は、「通学証明書」や「通学定期券購入兼用証明書」を発行し、鉄道会社に提示することで通学定期券を利用することができます。
これらの証明書は、学校の窓口で発行できるので、通学定期券を発行したい方はまず学校に問い合わせましょう。
その後、駅係員に証明書を確認してもらい、所定の金額を支払うことで、通学定期券を発行することができますよ。
ちなみに、今ではネットでの定期券の予約も可能になってきていますので、手続きを楽にしたい方はぜひ利用してみてはいかがでしょうか。

通学定期券の割引率は期間や距離、鉄道会社によって異なりますが、週5日きっぷで通った場合と比べて3〜5割ほど割引されるようです。

なお、通学定期券の発行には通学頻度が影響することもあり、週1回程度のスクーリングだとそもそも証明書を発行していないという学校も存在するので、詳しくは通っている・通おうとしている通信制高校にお尋ねください。

通学回数券も活用しよう

また、通信制高校の生徒が利用可能な別の制度として、通学用割引普通回数乗車券、通称通学回数券があります。

その名の通り回数券の一種で、割引率5割程度です。通学定期は全日制の高校の生徒でも利用可能ですが、こちらの回数券は通信制高校の生徒用に存在する制度です。そのためややマイナーではありますが、ぜひおさえておきたいところ。

こちらは通信制高校用の「旅客運賃割引証」を学校で発行した上で、駅で申し込みましょう。なお、定期券とは違い、回数券であれば通学頻度に関係なく発行できるようです。

通学定期券と通学回数券の違いは?

通信制高校の生徒が通学定期券や通学回数券を発行したいという場合には、どのような違いがあるのでしょうか?

まず、割引率です。通学回数券は5割引がほとんどであるのに対し、通学定期券は3割程度のこともあります。そのため、お金を節約したい!という場合には回数券のほうが便利でしょう。
しかし、通学回数券はすべての鉄道会社が発行しているわけではありません。
また、マイナーな制度であるためにネットで検索しても情報がそれほどないという難点があります。
申し込みたいという方は学校事務や駅係員に聞いてみましょう。

また、回数券は11枚綴りとなっているので、切れるたびに証明証を発行し、駅係員のところで確認してもらい、発行するという手順を踏まなければなりません。
スクーリング回数が少ない場合はいいかもしれませんが、もし週5日通う場合は1週間ごとに手続きをしなければなりません。
一方、通学定期券は1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月の期間となっているため、一度発行してしまえばあとは長く使うことが出来ます。

ですが通学定期券と通学回数券を利用するにあたって気を付けなければならないことがあります。
それは「途中下車ができるかできないかの違いがある」というところです。
定期券では途中下車が可能であるのに対し、回数券では途中下車をすることができません。
アルバイト先や、よく行くお店が通学経路の途中にあるという場合には、通学定期の方が結果として割安になる可能性もあります。
逆に言えば、定期券を発行するという場合はその区間内で生活できるようにすることで、交通費を節約することができるということですね。

簡単にまとめると、通学定期券は割高だが手間がかからず途中下車も可能、通学回数券は割安だが手間がかかるうえ、途中下車不可、ということになります。

そのため、まず自分の通っている学校・利用している鉄道会社が通学定期券・通学回数券に対応しているかを調べた上で、自分の通学スタイルに合わせた乗車券を購入するようにしましょう。

その他の学割も利用可能!

ちなみに、通信制高校だからといって学生証の効果が全日制高校と比べて劣るということは全くありません。
通信制高校の学生証も公的な身分証明書として使うことができますし、旅行や、博物館・美術館などの学割も利用可能なのです。
ただ、学校によっては学生証が任意発行になっているところもあるようなので、もし自動で発行されない場合は、学校に問い合わせて学生証の発行を申し込みましょう。

サポート校では通学定期が利用できないことが多い!

それでは、サポート校では通学定期券を利用できるのでしょうか。
答えは、NOです。例外もありますが、基本的には利用できません。
なぜなら、サポート校は学校教育法で定められた「学校」ではないため。
通学定期券は学校教育法で定められた学校に通う際にのみ使用可能という規則になっており、学習塾や予備校と同じように、通学定期券を発行することは許されていません。

サポート校は通信制高校での学習や生活を援助してくれるありがたい存在ではありますが、あくまでサポート・後押しするための塾のような枠割を果たす機関であることには代わりなく、基本的には通学定期券を利用することはできません。

通学回数券も同様で、サポート校では利用できません。

サポート校に頻繁に通うという場合は、通常の回数券(10枚分の値段で11枚購入できることが多い)や、通勤定期券(割引率は通学定期券よりも低い)を使うことをおすすめします。あるいは、可能であれば、通信制高校で通学定期券を購入し、高校と近い、もしくは高校までの途中にあるサポート校に通うことでも交通費を節約することができます。

通学定期を発行できるサポート校もあるので確認しよう

ただ、中には通学定期券を利用可能なサポート校もあるようです。
県教育委員会から認可を受けている施設(技能連携校併設)などの場合は、証明書を発行し、通学定期券や通学回数券を利用することができます。
ただ、基本的にはサポート校で通学定期券を利用することはできないと考えておいたほうが良いでしょう。自分が今通っているサポート校で通学定期券を発行できるかどうかは、学校当局に問い合わせることをおすすめします。

定期券や回数券をうまく使ってお得に通信制高校生活を!

以上、通信制高校やサポート校で通学定期券が購入できるのかどうかについて紹介してきました。
通信制高校では通学定期券や通学回数券を購入することができますが、サポート校ではどちらも購入することができません。また、定期券と回数券にはどちらもメリットとデメリットがあるため、しっかり計算・比較した上で、個人の通学スタイルにあったほうを選ぶことをおすすめします。
この記事が、通学定期券や通学回数券を使って通信制高校やサポート校に通いたい!という皆さんに向けて、お得な、そして有益な高校生活を送る手助けになったならば幸いです。

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