通信制高校における学校生活・人間関係を徹底解説

通信制高校に通おうと思っているけど、「部活動をすることはできるの?」「不良が多い?」
「どのような人が入学してくるの?」などの疑問を持つ人は少なくないようです。
通信制高校に入学してからの学校生活や人間関係は気になるポイントですよね。

そこで今回は通信制高校における学校生活に関して徹底解説します
通信制高校の生活リズムを予習して、充実した学生生活を送りましょう。

通信制高校での学校生活

通信制高校の学校生活は、全日制・定時制高校とは大きく異なります
特に、自宅でのレポート学習が中心となるため、ほとんど登校をしない通信制高校では毎日が休みのような生活になります。
決まった日だけスクーリングという形で登校する制度となっています。

しかし、もちろん毎日休みのようだからといって遊んでばかりいると、「高校卒業資格」を得ることが難しくなります。
毎日自分で時間を設けて勉強を進めていかないといけません。したがって、自分自身で計画をたてて日々勉学を継続する力が必要になってきます。

通信制高校の学生は勉強以外の時間に、趣味やアルバイトを行っている人が多いです。
全日制高校のように学生同士でイベントを行う機会は少なく、学校以外の時間が多いのでフリーターに似た毎日になります。

つまり、「学校で何かをする」という時間が極端に少ないのです。
登校型の通信制高校では、学校にいる日数や時間が必然的に多くなりますが、自宅学習型の通信制高校ではほとんど学校で過ごす時間はありません

1日の生活リズム

ここからは一般的な通信制高校の1日のスケジュールを紹介していきます。
全ての通信制高校に共通するということではありませんが、一つの参考にはなるのでぜひ頭に入れておきましょう。
登校型の学校を例に挙げますが、コースは主に以下の3つです。

  • 週1回の通学コース
  • 週3回の通学コース
  • 週5回の通学コース

それぞれのコースで、どのような授業を受けるかは各学生の目標次第になりますが、登校した際に学校で受ける授業の時間帯は同じです。

まずは朝10:00~1限目の授業が開始されます。
1限は50分間です。授業と授業の間には15分程度の休憩があるのが一般的です。
2限が終わると昼休みが50分間あります。昼休みにはお弁当を持ってきて食べたり、学校近くのコンビニやスーパーで昼食を買って食べたりします。
昼休み終了後には3限が始まります。だいたい5限で1日の授業が終了し、時間は16:00ごろになります。

在籍するコースによって登校日数は変化しますが、登校日に関しては基本的に1~5限まで授業を受ける必要があります

授業が終わった後は、学校が夕方まで開いていますので、授業で理解できなかったポイントを先生に質問したり、終わっていないレポートに手を付けたり、生徒同士でサークル的な活動を行ったりすることができます。

通信制高校の授業スケジュール

通信制高校のスクーリングではどのような授業が行われているのでしょうか。
学校ごとの授業内容が異なるのはもちろんですが、ここからは一般的な通信制高校の授業内容を紹介していきます

通信制高校の授業

スクーリングで行われる授業では先生がレポートに沿った内容の授業を進めていくので、自分だけの学習では理解できなかった部分を理解することができます

多くの私立系通信制高校では、比較的少人数で授業が行われるため、一人ひとり丁寧な指導を行ってくれる場合が多いです。
一方的な講義内容にならないように、生徒同士でのグループワークや、個別でのおさらいなど、勉強への意欲と理解がより一層深まります。

また、ゼミや体験教室などの生徒の好みや目標に合わせた授業を取り扱う通信制高校も増えてきています。
これらの授業は直接卒業に必要な単位の修得に必要なものではありませんが、自分の将来の幅を広げたり、息抜きをしたりするために、有効的に活用することができます

スケジュール

通信制高校でも投稿頻度によってスケジュールは変化します
登校数が多いほど、体験授業や資格取得の勉強などに費やせる機会も増えていくでしょう

登校時間

投稿時間はおよそ9~10時ごろとなっているケースが多いです。

普通科よりもゆったりとした時間で登校することになります
電車などの交通機関もあまり混雑していない時間帯なのでストレスを感じることなく通学することができます。

午前中の授業

午前中だけで授業が終わってしまう通信制高校もありますが、月数回程度の登校頻度の場合は、午後まで授業を実施するのが一般的です

また、午前中に単位に必要な勉強をして、午後は体験授業や部活動を行うといったケースも多いです。

暇なときは何をしている?

暇な時間がある学生の時間の使い方は様々です。
1番よく聞くのがアルバイトをしているという学生です
多い学生だと、週に4~5日アルバイトをしています。

アルバイト先に多いのはコンビニ・居酒屋・飲食店・カラオケ店などです。
アルバイトをする理由としては「将来の目標のために貯金をしたい」「通信制高校の学費を自分で払いたい」といったものが多いです。

例を挙げると、将来メイクアップアーティストになりたいという目標を持っていて、高校を卒業した後はメイクの専門学校に通いたいと考えている学生です。
これは高校生のころから、専門学校の入学金や授業料のためのアルバイトでお金を貯めている、というケースです。

こういった学生は私立の通信制高校に多いです。なぜなら、私立の通信制高校では美容コースやファッションコースなど自分の目標に合わせた専門的なコースを選択することができるためです。

他にも、自分自身で通信制高校の授業料を払うためにアルバイトをしているというケースもあります。

公立の通信制高校の場合、授業料はほとんど発生しません。しかし、私立の通信制高校の場合、1単位当たりの単位認定料が約8,000円のところが多くなっています。
その場合だと、1年間に25単位修得するとして費用が25万円から30万円ほどかかってきます。

また、ご自宅に毎月生活費を納入している学生、社会勉強の一環としてアルバイトを行う学生、周りがやっているからなんとなくアルバイトをしている学生など、積極的にアルバイトをしている学生は意外と多いです。

部活動などはできるの?

結論から言うと、部活動を行う通信制高校は少ないのが現状です。
理由としては、学生が必ず同じ登校日、授業時間とは限らないことや、入学理由が複雑なケースが多いため全日制高校よりも多くの種類の部活動がないと成立しないことなどが挙げられます。

少ない種類の部活動だけでは一部の学生しか楽しむことができません。
こういった理由から部活動を行っていない通信制高校が多くなっています
しかし、部活動をしていないからといって、学生の不満がたまっているということはありません。

全日制高校に比べて自分の時間を作りやすい通信制高校においては、自分たちで部活動のようなことを行っていることがあります。

例えば、サッカー好きの学生同士で集まってフットサルチームを作って活動したり、野球好きな学生同士で草野球チームを作っていたりなど、趣味がある学生同士で自発的に様々な活動を自分たちのペースで行っています。
部活動というよりかは、サークル活動に近い感じです。

活動ペースも自分たちである程度決めることができますし、絶対に行かなければならない強制的なものでもないので気軽に参加することができます。
参加するもしないも自分で自由に決めることができます

通信制高校の人間関係は?

よく通信制高校には不良が多いのではないか、と心配する学生もいますが、これは学校によりけりといえるでしょう

公立、私立どちらにも不良はいるでしょう。しかし、外から見ると通信制高校の学生は不良にみられることが多いようです。
これは通信制高校の校則の緩さが起因しています。校則がそもそもないところもあるので、多くの学生が男女問わず髪を染めています。

また、学校に行く格好に強いこだわりがない場合も多いので、動きやすい格好で学校に通っています
そういった姿は外から見ると髪を染めていて動きやすいだらしない格好=不良といったイメージが働いてしまいます。

登校型の私立の通信制高校の場合は学校によって特色があります。
進学や専門的な勉強を行っている学校であれば、そういった不良の学生は少ないでしょう。
これらのことは外から見ているだけではわかりにくい部分でもあるので、検討しいる通信制高校があればオープンキャンパスだけでなく、普段の学校の様子や授業の様子を見してもらい、学生の話を直接聞ける機会を作るといいでしょう。

長期休みや修学旅行はあるの?

通信制高校には全日制高校と同じく、夏休みや修学旅行が実施される場合があります

夏休みに関してはほとんどの通信制高校で用意されています
ただし、全日制国校に比べるとそもそも登校日数が少ないので、通信制高校に通う生徒からすると夏休みという感覚は感じられないかもしれません。

特に、通学型でない通信制高校に通っている場合は、夏休みに関係なく学校に行く機会は少ないですので長期休暇を体感するのは難しいです

夏休みの期間はどこの通信制高校もだいたい7月中旬~8月下旬までとなっています。
この期間は校舎が閉まっている日が多いですが、学校によっては開校している日もあり、レポート添削や個別サポート相談などを行ってくれます。

就学旅行に関してはほとんどの通信制高校で実施されることはありません
修学旅行がないことに関しては、多くの学生が在籍していること、通学日が異なるため皆が参加できる保証がないこと、スクーリングがあることなどが理由となります。

通信制高校に通うメリット

通信制高校ならではのメリットとはどのようなものがあるのでしょうか

先生との距離が近く親しくなれる

通信制高校では生徒と先生の距離が近く、気軽に話しかけることができ、親しくなりやすいというメリットがあります

通信制高校だからこそ実現できる環境で、先生が一人ひとりの生徒と親身なやり取りを行うことが可能となっています。
通信制高校はその仕組みから教員と生徒との距離が離れて居そうなイメージを持つ方もいるかもしれませんが、各地にキャンパスを設置している通信制高校ではむしろ、生徒と教師の間に深い関わり合いが実現されます

レポートを主体とした授業を行う通信制高校では、授業進展や時間にゆとりを持つことができます。
キャンパスの教室では生徒一人ひとりに合わせた学習指導を個別に行ってくれます
また、全日制高校に比べ、施設も小規模な場合が多いので、休み時間や放課後に生徒と教員が触れあえる時間も多く、日々の生活や進路に関して深い会話をしやすくなっています。

先輩後輩の壁が薄い

全日制高校にはないメリットとして、学年の上下関係がフラットであるという点が挙げられます
特にこれまで部活動などを経験してきて上下関係を意識したことのある学生にとってはかなり驚きのようです。

もともと、単位制で学年という区切りのない通信制高校では教室内の年齢も離れていることが多いです。
加えて新しく入学してくる年齢も様々な方がいるので自然と多様な年齢同士の集団が形成されていきます。

ここに教員が加わることで、通信制高校ならではの居心地のいい人間関係が成立していきます。
また、お互いの個性や性格を認め合う風土が通信制高校には根強く、アットホームな過ごしやすい環境といえるでしょう。

自分のペースで登校できる

通信使高校で学ぶ生徒の中には全日制高校から転入してきた学生が多くいます
しかし、その全ての生徒が「不登校」という理由で通信制高校に転入してきたわけでは決してありません

全日制高校では出席日数が厳しく定められているため、普段はそうした登校頻度には何の問題もなく年間皆勤賞の生徒も、ある時期にたまたま体調不良に襲われ欠席が続けば、全日制高校を続けることが難しくなるケースも考えられるのです。

中には病気などで体調面が安定しない生徒も在籍しています。気分がなかなか落ち着かない生徒もいます。
そうした生徒個人個人に学校側が合わせてあげることで、多くの生徒が無事卒業を目指すことができるのです。
また、そうした生徒が学校生活に参加できることで調子を取り戻していくこともしばしばあります

学習指導や行事が豊富

通信制高校では小学校程度の学習過程で止まっている生徒から、東大合格を目指す生徒まで幅広い生徒を受け入れている場合が多いです

それぞれに合わせた学習指導が行われますので、大学進学を目指す生徒には志望度に合った実践的な授業も行われます
また、高校卒業のために費やす学習時間を短縮できることも通信制高校の魅力の一つでしょう。そうして生まれる時間を難関大学進学のための勉強時間として有効的に使うこともできます。

予備校レベルの学習指導にも、英語の基礎的勉強にも、多種多様な学習ニーズに応えられる指導体制が整っています。

通信制高校の校則は?

通信制高校の校則は全日制や定時制の高校と比べて緩い場合が多いです。
通信制高校の中でも学校にはよりますが、ほとんどの通信制高校で厳しい校則を設ける学校はないでしょう。
以下では項目ごとに通信制高校の校則に関して詳しく解説していきます。

制服

通信制高校の中には制服の着用に強いこだわりをもつ学校もあります。
ルネサンス高等学校は人気アパレルブランドである「セシルマクビー」がプロデュースしています。
ボタンや裏地にまでこだわりぬいたジャケットは着るだけで高級感あふれる誠実な印象を与えます。

また、KTP中央高等学院では生徒の生の声を受け制服をプロデュースします
体に沿ったスタイリッシュなシルエット、スカートの絶妙なプリーツの幅、ネイビーやベ―ジュなどのカラーバリエーションの豊富さなどいかに制服にこだわりがあるかわかるかと思います。

頭髪

頭髪は比較的自由な学校が多いですが、中には一切髪を染めることを禁止している学校もあります
特に私立の進学校では生徒も真面目な性格の人が多く、そのような学校においては髪の毛を明るく染めるだけで浮いてしまいます。

通信制高校の面接においても黒髪が好印象を与えられます。染髪やピアスなどの派手な容姿をしていると面接でマイナス評価になってしまうことがあるので注意しましょう。

携帯電話

携帯電話は禁止されていませんが、最低限のマナーは守るようにしましょう。
授業中に携帯を使用することは極力控え、必ずマナーモードに設定することを心がけましょう。

また、携帯電話の正しい使い方や、世の中にあふれている情報の取捨選択について教育している学校もあります。
高校生の携帯電話所持率は90%以上となっています。今の高校の役割としては「携帯電話の使用を禁止すること」ではなく、「正しい使い方、モラルなどを教えること」であるといえます。

携帯電話の正しい使い方を理解して、携帯電話と上手く向き合うようにしましょう。

アルバイト

通信制高校は基本的にアルバイトを許可している学校が多いです
通信制高校の最大の特徴としては自由な時間が多い点が挙げられます。
その自由な時間をアルバイトに費やすことで学費を自分でまかない、家族を援助することもできます。

また、一つのアルバイトを長く続けることができれば就職の際のアピールポイントにもなり、面接に有利になることもあります。
高校にいるだけでは接することのできない社会人の方と関わることができ、社会に出てみないと実際に身に着けることができない一般常識を勉強ことにもつながります。
アルバイトは積極的に行うことをおすすめします。

自分にあった通信制学校選びを

最近の通信制高校は各学校がそれぞれの特色を活かした授業を展開することが多く、特別な授業や体験学習も増えてきています

また、登校頻度や目標別のコースが複数用意されていることもあり、授業内容やスケジュールもそれに応じて変わってきます。
このように通信制高校の学校生活は通う学校によってもかなり変わってくることになります。

気になる学校があれば資料請求や体験入学などの制度を利用して、実際に足を運んで学校の雰囲気を体感してみることも大切です

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