通信制高校から大学や専門学校に進学することは可能なのでしょうか?
実際には通信制高校単体に通うのみでは進学することは難しいようです。
しかし、通信制高校には「サポート校」というものがあり、通信制高校に通っている、もしくは通うことを検討している皆さんの進学をサポートしてくれる場合もあります。
今回は、通信制高校の生徒の進学状況からサポート校の解説、おすすめの進学サポート校を紹介していきます。
目次
通信制高校からも大学・専門学校への進学が狙える?
通信制高校から大学・専門学校への進学を目指すことはできるのでしょうか?
通信制高校出身の生徒の進学事情をまとめて解説していきます。
大学・専門学校への進学を目指す生徒は少ない
通信制高校の生徒と一般的な全日制高校の生徒の大学進学率を比べると、全日制高校から大学に進学するのは54.4%です。
約半数の生徒が大学に行くのに対し、通信制高校の生徒は16.6%の生徒だけが大学に進学しています。
通信制高校の生徒の約6人に1人が大学に進学するということなのです。
専門学校への進学も同様です。
現状としては、さらなる進学を目指す通信制高校の生徒は少ないといえるでしょう。
それでも進学を目指すことはできる
しかし、それでも通信制高校から進学を目指す生徒はいますし、そのためのサポートをしてくれる通信制高校もあります。
通信制高校を卒業するだけでは将来が不安だと考える生徒や、自分の進みたい道を決めたいと考える生徒や、専門学校で資格やスキルを磨きたいという生徒もいます。
また、全日制高校に通う生徒は午前中から午後にかけて学校に拘束されることになりますが、登校日程が少ない通信制高校の生徒は多くの時間を自由に使えます。
たしかに、全日制の高校のように進学を目的とした授業を受ける機会は少ないです。
しかし、自分で時間を自由に使える分、自分のペースで勉強することができます。
通信制高校によっては早稲田大学や慶応大学に進学した実績をもっているところもあります。
むしろ、個人の努力次第では、全日制高校の生徒よりレベルの高い学習をすることだって可能なのです。
通信制高校から大学や専門学校などへ進学を目指すことは十分現実的な話なのです!
そもそもサポート校とは?
通信制高校には大学や専門学校などに進学する意欲のある生徒をサポートしてくれる「サポート校」とサービスがあります。
どのようなものであるかみていきましょう。
通信制高校だけでは補えないサポートをしてくれる
通信制高校に登校する日々は限られたものでしかないため、生徒全員への学校生活への配慮や進学のサポートはできないのです。
そこで、サポート校が通信制高校単体だけでは不可能なことを補ってくれるのです。
サポート校による進学サポート
進学サポートを施してくれるサポート校に通う生徒は意識が高く、高校卒業は前提として、進学のための準備に集中できる環境を得ることができます。
中には本格的な進学サポートを行ってくれるサポート校があり、東大・京大などの難関大学や偏差値50以上の有名大学への進学実績を誇るところもあります。
大学進学目的以外のサポート校もある
また、サポート校が施してくれるのは、進学サポートだけではありません。
・全日制と同じように週5回の登校や、学園祭などの学校行事に力を入れている学園生活サポート
・芸能やスポーツ、ITや美容に特化した専門分野学習サポート
・インターネット環境を利用した場所や時間を選択できるネット学習サポート
・不登校が原因で通信制高校に通うようになった生徒へのメンタルケアサポート
など、学校によってはたくさんのサポートが準備されています。
サポート校に通うメリット
それでは、サポート校に通うメリットを先にみていきましょう。
①卒業を意識して行動できる
サポート校は、通信制高校単体に通うだけでは得られないサポートを受けることができます。
サポートを受けることで、登校日程が少ない通信制高校でも卒業するために課題に取り組むなど、より卒業を意識して行動できるようになります。
②勉強や進学に向けた準備に集中できる環境
進学サポートを受ける場合、生徒一人ひとりに合わせた大学や専門学校への進学のための準備をすることができます。
また、周りの生徒も同じように進学を目標としているため、進学のことだけを考えて行動できるのです。
③コミュニケーションの場が増える
サポート校に通うことで、同じサポートを受ける自分と似た仲間と触れ合うことができます。
通信制高校の限られた登校日だけでは関わることがなかったかもしれない生徒とも出会うことができます。
新たなコミュニケーションの場が増え、同じ目的を持つかけがえのない仲間とも出会えるのです。
④進学以外にも選択できるサポートがたくさんある
進学サポートだけではなく、サポート校全般にいえることですが、サポート校で受けられるサポートは通信制高校によってさまざまです。
一人ひとりが高校生活を送るうえで何を重視するか、何を目標とするかによって自由に選択することができます。
サポート校に通うデメリット
良い面ばかりが目立つサポート校にもデメリットがあります。
サポート校への通学を検討する前に知っておくと便利でしょう。
①費用が高い
通信制高校に通うだけであれば、公立と私立によっても異なりますが、年間で15~30万円ほどの学費がかかります。
しかし、サポート校にも通うこととなると、受けるサポートや学校にもよりますが、追加費用として、年間で20~90万円ほどかかります。
つまり、サポート校にも通うと、1年間で最大120万円の費用を支払わなければなりません。
元々、通信制高校は登校日が少なく、全日制高校には必要な設備がなかったりする場合もあるため、学費が安いことが売りだといっても過言ではありません。
各通信制高校のサポートの質の違いだけでなく、このような費用についても十分検討しましょう。
②サポート校へ通うのに通学定期券が使えない
実は、サポート校は通信制高校と違い、進学塾のような存在として認識されており、法的に確立されているものではありません。
そのため、一般の通信制高校と同じように、通学証明書や通学定期券購入兼用証明書を発行する権限は持っておらず、通う生徒は高校生学割の効いた定期券を利用することができません。
実際に大学進学を狙えるサポート校を紹介!
ここでは、実際に進学サポートが充実している通信制高校を紹介していきます。
①勇志国際高等学校
この通信制高校は熊本にありますが、全国から入学が可能であり、進学サポートをしてくれる学習センターは東京・千葉・福岡・熊本にあり、同行の生徒であれば無料で利用することができます。
中学校レベルの復習から受験対策のビデオ授業を受けることができ、国公立大学や有名私立大学合格を目指す専用のコースも準備されています。
担当の職員が生徒一人ひとりの目標や学力に合わせて親身になって指導してくれるところが魅力的です。
②一ツ葉高等学校
この通信制高校では、一般入試だけではなく、推薦入試やAO入試の受験対策もできます。
また、アメリカの大学進学やアメリカ留学を目指すコースもあり、文部科学省の留学促進キャンペーンに採用されるレベルの生徒を輩出しています。
海外留学に興味がある方は、ぜひ検討してみてください。
③鹿島学園高等学校
通信制高校の中でも、キャンパス数など規模の大きいことで知られている鹿島学園ですが、進学関連のサポートも充実しています。
医療系専門学校との結びつきがあるため、医学部、獣医学部、薬学部、歯学部、看護学部などの難関理系学部への進学を目指すことができます。
また、京都大学や慶應義塾大学などの難関大学への進学実績も有しています。
④東海大学付属望星高等学校
この高校では、推薦入学制度により、優秀な成績を収めた生徒には、希望学科への入学と奨学金が支給されるといったサポートがあります。
また、この高校は単位制として、生徒一人ひとりが目標や興味に合わせて科目を選ぶことができます。
基礎から応用まで、自身のレベルにも合わせられます。
通信制高校とサポート校で大学進学を狙おう!
いかがでしたか?
通信制高校やサポート校に通うイメージがついてきたでしょうか?
通信制高校にかようだけでは難しい大学や専門学校への進学も、サポート校によるサービスと皆さんの努力があれば叶います!
通信制高校に通っている皆さんも、これから通う皆さんも、通信制高校からの進学を目指していきましょう!